無糖バニラ

あたしと翼が幼なじみだということは、すでにバレた。

だったら、それを逆手に取ればいい。


「あたしと小嶋くんね、付き合ってまだそんなに経ってなくて、ふたりで出かけるのは緊張するから、お互いの友達に頼んだの……。芦沢くんはあたしの幼なじみでもあるし、義理で……。……ね?」


ドキドキと不安で騒がしい動悸で、あたしは翼と仁奈に笑いかけた。


「っ……、……ああ」


翼は、何かを言いたげに口を開いたけど、すぐに諦めたようにため息をついた。


「なんだ、だったらちゃんとそう言ってよ。翼くんとデートでもしたのかと思ったじゃん。紛らわしい」


仁奈を睨む女子に、


「てか、もしそうだったとしても、あんたに関係なくな――」

「に、仁奈……!」


何を言おうとしてるの、この子は。

あたしは慌てて仁奈の口を塞いだ。