無糖バニラ

すると、翼は思い出したかのように「あ」と、漏らし、


「そういや、うちの母さんが、おばさんに俺の様子見るように頼んだって言ってたかも」

「えー!」


困る!

学校に送り出したはずの娘が、実はサボって隣の家にいたとか。

バレたら怒られる。それはもう鬼のように。


「ど、どうしよう!どうしよう!」


なんて、焦って隠れる場所を探している間にも、階段を上がる足音は大きくなっていく。


ベッドの下……は、狭すぎて体が入らない。

あ、クローゼット!

やっと見つけた!と思った瞬間、翼に手を引かれた。