その答えに興味が出た。

「生きていても死んでいても」

「それ素敵。確かに、何かに別れを告げるものかもね」

昨日までの自分、所属していたもの。
誕生日だろうと卒業式だろうと、祝うと共に別れを意味している。

羊佑が楽しそうに笑った。

「なんか意外だ、神津が素敵とか言うの」

「心外」

「いや、でもさ。神津って冷たい人間だと思ってたけど普通に小塚と仲良いみたいだし、話してみて意外だったこと沢山あった」

冷たい感じか。小さい頃からよく言われた。
名前が名前だからか、仕方ない。

「もっと前から話しかければ良かった」

そうしたら、もっと前からあたしは羊佑の恋を応援していたのだろうか。