「へえ」

「てか、お姉ちゃんは制服で何してるの?」

「学校行ってきた帰り」

外部講座の先生が月曜と木曜の他に土曜にしか学校に来ないというからわざわざ行って、木曜日分のプリントを貰ってきた。

雨が降ってサボった日の分。

荻野の分も渡してくれないか、と言われて無理やり押し付けられたけれど、どうせ渡すのは月曜だ。

「あ」

「あ?」

玻璃があたしの方を見て声をあげた。誰かいるのか、と振り向くと予想以上に近くにいて驚く。

休日だからかラフな格好。考えてみればお母さんよりあたしの方が年齢が近いのだから、若く見えて当然なのか。

「お久しぶりです、御梶間先生」

笑顔に黙ったままの怒りオーラを出すのを見て、軽口を叩くのは辞めようと考えた。