あたしはそんなのに興味はなかったけれど、今は羊佑の番号を知っている。

「まじで一位取られたね」

「みたい」

風邪が治った。息をするのが苦じゃないって良いことだ。

そこにあたしの番号は載っていない。手を抜いたつもりはなかったけれど、頭がぼーっとして最後まで問題が解けなかった。数学の先生は沢山問題を作るのが好きらしい。

マオの番号は化学の一番に載っている。

あたしは推薦を取るつもりはないので赤点を取らなかったらそれで良い。

現代社会も古典もなんとか免れた。

みんなが集まっている掲示板を通ってマオと靴箱に向かう。

「そうだ、今日先生のところ行かないと」

「先生?」

靴を履いたマオが怪訝な顔をした。