幼馴染のナオキは、
野球部のエース。

浅黒く長身、手脚も長く、
筋肉はしなやかに締まっていた。

顔はサル顔で、オトコ前とは言えないが、

マサイ族の様な格好良さがあった。


小学4年生の頃、
あいつが近所に引っ越してきた頃からの付き合いで、

ナオキの趣味趣向は
さすがによく知っていた。

俺はそれを伝える為に
夜な夜なリカに電話した。

それは口実だと、
自分では分かっていた。
もしかしたら、
リカも気付いてるかも知れない。

しかし、
気持ちを悟られたくない一心で、
俺はナオキに会わせる決心をした。

そうさ、

自分の為じゃなくて、

リカの幸せを望んでるんだから。