「あ…もしもし?」 あ、出たんだ。 珍しい。陵がこんなに早く出るなんて。 まぁ、桃叶からだもんね。 多分だけど、陵も桃叶のことを想ってる。 長年の付き合いなんだから そのくらい、見てわかる。 気づいてないのは、桃叶くらいのもの。 「うん、わかった。 じゃあね」 30秒くらいの、短い電話だった。 「陵、なんて言ってた?」 「行くって。 行かないと、翔さんに 文句言われそうだから、って」 桃叶が、笑みを浮かべながら話す。