ドンッ! 「葵桜! いつまで寝てるの!」 すごい剣幕のお母さんに 高校の入学式の朝、起こされました。 「もうー、なんでもっと早く 起こしてくれなかったのー」 鏡の前に立ち、私は髪の毛を整える。 「何度も起こしました。 起きないあんたが悪いんでしょ!」 お母さんは、テーブルの上に、ドンッと 紅茶の入った、ティーカップをおく。 「申しあわけありません…」