「葵桜、帰るぞ」


「あ、ちょっと待って!」


恭也と、付き合って


1ヶ月。


変わったことは、恭也のことを


呼び捨てで呼ぶようになったこと。


ついに、文化祭を明日に控えた私たち。


後夜祭は、恭也くんと


屋上で、花火を見る予定。


だんだんと、恭也くんへの想いが


膨れ上がっていく。


蓮叶のことを、完全に


忘れたわけじゃない。


だけど、いつまでも立ち止まってても


しょうがないから。


前に、進まなきゃいけないから。