「………ざけんな!どこ行くんだよ! おまえ!」 「……………」 無言で、その男のバイクの後ろにまたがる、伊紅。 「おい!」 近付く。 「……………行こう、累。」 すぐさま、ブオン……とエンジンをふかす音がする。 「おい!伊紅っ!!」 「夏葉、ばいばい」 そう言って、 伊紅はどこかへ行ってしまった。 俺じゃなくて、あの男と。