麗も。 夏葉みたいに、私のことを想ってるの? でも、麗のキスは。 昨日の夏葉みたいな自分勝手なキスじゃない。 優しい、キス。 「………麗」 「………いやだ。昔みたいに、『麗ちゃん』って言ってよ……」 そう言って、私の首に、顔をうずめる。 「麗っ?!…………うっ?!」 麗の唇が、私の首筋をつつー、と動く。 「ねえ、お願い、伊紅。俺を見て………」 そう言って麗は、私の首の付け根に。 懇願するように、 深い、深い、キスをした。