結局、この件は警察沙汰にも裁判にもならず、落ち着いた。
学校側には、ひどく謝られたけれど。
その日、学校を出るとき。
「伊紅」
伊澄に、声をかけられる。
「お願い。戻ってきて。
…………高校も、同じ所に、二人で通いたい。
今度こそ、僕が伊紅のこと、なんでも気付くようになるから。」
「伊紅!私も、伊紅がいなくちゃ、嫌だわ……。
本当に、今まで知ろうとしてなかった…。
今度はちゃんと、気付くから!」
「父さんも、伊紅にいて欲しい!」
三人に、泣きながら懇願される。
「うん……………、うん………………っ!」

