こんな嘘みたいな恋愛あるわけない!



それはそのあと、秋まで続いた。



「伊紅ちゃん!」


その間も。

先輩は、私に話しかけてきた。


「………先輩」

「伊紅ちゃん……」


「なんで、いじめなんて…されてるの?」

「…………」


どこから聞いてきたのか。

先輩は、私がいじめられているのを知った上で、話しかけてくれる。


「私がむかつくからじゃないですか?」

「えっ?」


「………」

お前のせいだ、なんて言えなかった。


この人は、本当に私をかばいに来そうだから。


その方がいいのかもしれない。


でも、私はこの人の気持ちに気付いてたから。


(私には、ーーーーーーだけだから。)


そんなことを言って甘えてはいけない。

(ーーーーーーに怒られるし。)