3月の終わりの日のこと。 「夏、麗ちゃん」 「何だよ」「何?」 「私、明日から引っ越すんだ」 「はぁ?!…何言ってんだよ!」 「そうだよ!明日なんて…急すぎるよ!」 いなくなることを、幼なじみの二人に告げた。 「ごめん…。辛くて、言えなかったんだ」 「…やだ!行くなよ!」 一人は引き止めてくれた。 「…」 「僕がおじさんたちに言ってくる」 一人は交渉をしようとしてくれた。