ぼっちな彼女と色魔な幽霊


だけど、頑張ろうなんて自分を鼓舞しても、すれ違って声をかければシカトされ、はじめの一歩を踏み出すことさえ難しかった。

それどころか。

時折、花愛先輩と話しているところを校舎の隅で見かけて、わたしは悪い想像に、胸が痛くなるばかりだ。


その日だって、そうだった。

移動教室の帰り、忘れ物をして慌てて引き返した途中の三年生の廊下。

花愛先輩の教室の前。二人で話をしていた。

ヨウの顔は、はっきり見えなかったけど向かいあう花愛先輩はよく見えた。

本当に嬉しそうに笑っていて、先輩だってこうして話せることをどれだけ夢見ていたのか、なんて手に取るように伝わってきた。