「ごめん。友達と話してたのに」
「いーやー。暇だったし」
「そか。」
空き教室に入り、あたしは机に座った。
「あのさ。俺の、その、顔のこと言わないで欲しい」
「………」
「なんか自意識過剰だと思うんだけど、いままで顔見せていいことなかったから。ごめんな、面倒臭い事頼んで」
「なーにいってんの。人のコンプレックス、他人にバラ撒くわけないでしょ。あたし、そんなやつに見える?」
「ハハッ。見えない」
「よろしい。言わないから。……いつか、コンプレックス、克服できるといーな。」
「そー、だよなー。こんなん逃げてるようなもんだしな。頑張る」
「うん。応援してる。」

