「違います…」

「そりゃ違うだろ。なんでサクラコが1年のバッチつけてんだよ」

「なんだよユウ、お前が聞けって言ったじゃんかよ」

 ユウって人とぶつかった人が軽く言い合いになってる。

「もしかして、お姉さんとかいる?」

 別の人が話しかけてくる。

「いないです」

「そっか。ごめんね、突然。またね」

 コウタさんかジュンさんかどちらかはわからないけど、優しい人が残りの3人を廊下に連れてってくれた。

 ホッとした。廊下からはまだ4人の声が聞こえてくる。

「サクラコにそっくりだったよな」

「でも、サクラコは大阪に行ったばっかりだぜ。そんなすぐに戻ってこないだろ」

「いとことか?」

 …そんな会話が聞こえてくる。