変な人に会いました。
コンビニの前で出会ったその人は。


背が高くて口の悪い不思議な人。





私は、その人の名前も知りません。






「ハンカチ・・・どうしよう」



洗濯済みのアイロンをかけたハンカチをまじまじと見つめ私は悩んでいた。
あげる、とそうあの人は言っていたけど。


正直、男物のハンカチなんてもらってもどうしようもないわけで。




「アイス、シミにならなくてよかった」



それだけが少し心配だったけど、思いの外綺麗にとれてホッとしている。
返すにしても、名前すら知らないあの人に、どうやって返せばいいんだろう。