「あんたホンマにここでいいん?」

オープンキャンパスを終えこの学校に進もうと決心した矢先の言葉だった。きっとお母さんは実家を離れる事、一人暮らしの心配から言ってくれているんだろう。
私の地元は田んぼや畑、山しかないザ・ど田舎。アニメやゲームが好きな私にはどうも向かい地だった。勿論実家を離れるのは少し寂しいけれど、いつもガミガミうるさい両親とも離れらるし一人で好き勝手暮らせる事への期待の方が大きかった。

『大丈夫だって。何処ででもやっていけるから心配せんでええよ』

不安そうな母を宥めるように言う半分自分にそう言い聞かせた。

始まるんだ、私の事を何も知らない人達との学校生活が。一からやり直せる、きっと今からでも遅くない
それに、今度こそちゃんとした彼氏だって…出来る、よね?