「せ、先生…」


思ったより力が強く、逃げられないようだ。男の人がもがく。


「放せよっ!!」


「おい!!逃げるぞ!!」


もう一人が逃げようとした。
と、


何がが飛んできて、男の人の頭にぽこん、と当たる。つんのめって転んだ。


「いって!!」


クレーンゲームの景品だ。
しかもデカい縫いぐるみだ。
見た目より、わりと痛そうだった。


「イモコ!!」


矢水が向こうの通路から投げたみたいだった。


「矢水??何でここに!?」