意味不小説(笑)短編集

記憶の光が見えた気がして、わたしはその場に
倒れたのだ。

倒れれば、おっさんの口角は……上がった。

「みうちゃん。好きすぎてたまらな……」

途切れ途切れのおっさんの声
わたしは小さいな……まだ。

その背景はセピア色で
触れられない現実と過去……

「わたしも好きだよお、おにーさん」

「好きすぎてたまんないから、ペンダントね
ほら」

おにーさんか

その時はまだ……。

若かったんだ。

「みうちゃん、大事に持っといてね」

「うん!」

「おにーさんはもう居ないから」

ここで、世界は閉ざされた……。



「みうちゃん……思い出した?」

「うん」

目覚めれば、土手
目覚めれば、知っていた男。

間違いなかった。

……記憶のカケラは 不思議だね。