彼氏の好きなヒトになる方法



「あ、あの……これ、落としましたよ」


高い位置で結んだポニーテールが、肩で息をするたびにゆらゆら揺れる。


目の前の彼と目を合わせて、私は息を飲んだ。


うわあ。イケメンだ。

綺麗系のイケメンだー……。


これはあれだ。全日本人男性の上位5%ぐらいの顔面偏差値だ。ホンモノの美形だ。

お、恐れ多すぎる……。


「……ありがとうございます」


イケメンの声はイケメンだった。私好みのよく通る高さの特徴的な声。

総じて美しい。神。