「それで?
縁が間者だと思って、刺したのか?」


幹部の前で、縁を刺した理由を話した永倉


土方は、大きく息を吐き



「縁の事は、おめぇが1番
知ってるクセに…なんで、信じてやれねぇ
よりによって、クナイで刺すなよ…
命に関わらねぇが毒で、しばらく苦しむ
縁が意識を取り戻したら、言い訳
聞いてやれ!」


「土方さんは……知ってるのか」


「ああ」

「近藤さんと、僕も知ってるよ」

「あとは、山崎もだな…」


「……なんで…」


「縁は、色々悩んでいる
間者でないことは、確かだ
力になってやれ」







「うううあぁーーーっぐっ…うぅーー
あぁーーーー」





古高、西岡を拷問した時のように

縁の苦しむ声が2日間、響いた



暴れないように体を縄で固定して

舌を噛まないように

口に布を噛ませていたが


傷口が開き


高熱で魘された









やっと、意識がはっきりした頃


声がかすれてでなかった