「詩乃?
何で、そんなに俺と結婚したいんだよ?」


「縁さんの家族になりたいの!
それでね!縁さんの帰りを待ちたいの!」


「ふぅーん」


「なんですか?その、返事」


「へぇーって、思っただけ
詩乃って、変わってるな!」


「もぉ!!結婚しましょう!!」


「しない」






恒例行事となった、詩乃とこのやり取りが

楽しかった












屯所で久しぶりに、松本医師と会った



「先生 どうして、俺が女ってわかったんですか?」


「聞いたからだよ」


「誰に?」


「詩乃さん」


「へ?」


「2日目の朝、詩乃さんがね
必死に懇願してきたんだ

『縁さんは、とっても強いから!
女の子だけど、男の子に劣るところはないから!
ここで、男の子として生きさせて下さい
お願いします!
秘密にして下さい!!』

ってね!

君は、幸せだね!」















翌日





「詩乃? 
何で、俺と家族になりたいんだ?」





いつもと、少し違う質問をした







「私がいるって、思って貰いたいの!
そしたら、縁さん!寂しくないでしょ?」













……寂しい?