必死で戦い勝利した




(……何、コレ)




縁の刀は、折れていた




ガシャッ




刀を落とした




(私が……殺した)





真っ赤に染まる地面に、無数の亡骸





「おい!大丈夫か!?」



土方に覗き込まれるが、カタカタと歯が当たり、音をたてるばかりで

声が出せなかった





(縁のしたかった事は……コレ?)












恐怖を誤魔化して、片付けなどをした



屯所に戻ると、蔵を目指した










「もう、謹慎は、終わりだ」



土方の声を無視して、蔵へ




追いかけて来た永倉が焦る



「何してんだ!!!縁!!」



首を吊ろうと飛び降りる所だった

永倉が縄を斬り

縁の肩を掴む




「今日斬った数より、多くの人を助けた
これから、もっと、たくさん守れる!
よくやった!!
あんなに、斬るのは無理って言ってたのに
縁!よく頑張った!!」




(……縁がやりたかったことって
なんだろう?
人斬りでなくて、よかった……)