「ケホッ ケホッ ケホッ ケホッ」


「大丈夫よ」


縁を抱きしめ、背中を擦る



そして、耳元で囁く



「土方君に見られてるわ
全て、頷いて演技してね? いい?」


コクリと頷く


「縁…私にもしもの事があれば
逃げて頂戴!」


「うん」


「貴方が何よりも大事なの!
京を出て、私を待ってて!!いいわね!」


「うん」



演技など必要なく、嬉しい言葉だった



微笑み、涙を流した






土方が消えると



「待ってては、おかしかったわね!
私が先に逝くんだから! ふふっ」


「すぐに逝くから」


「馬鹿ね
ちゃんと、計画を終わらせてから!」


「うん…待てて」


「これで、新選組が元通りになるわ」


「うん 平兄ちゃんも死なせずに済む」




伊東と何度も口づけをしたが


何度しても切なく


切ないけど、幸せだと想った