土方、永倉と、甘味屋を出る


「のんびりしたいわ」


「だな」



伊東の提案に賛成してから


土方らと別れ、反対方向へ



土方が伊東と縁の後ろ姿を見て想う



(まさか… あいつら…)



永倉が、全然勘づいていないので

口には出さなかった



しかし、2人が恋仲

そう考えれば



帰って来なかった理由が合点いく



(縁……どうする気だ)















「ケホッ ケホッ」


「そこで休みましょう」


縁の背中を擦り、座らせる



「大丈夫よ
ゆっくり息をしてね」



伊東に声をかけられ、安心した


永倉に安心させられたことを思い出し


伊東に惚れていると実感する


懐から櫛を出して、微笑む


「気に入ってくれた?」


「うん」




人気のない場所なので、自然と

惹かれ会うように、口づけをした








(やはり……)




永倉と別れ、土方はひとりで2人を探して

見つけたところだった