永倉が縁のそばに行くが
差しだしてきた手を拒み


立ち上がる



「ゲホッ クソッ 取り消せ… ゲホッ」



「フンッ わかった… 取り消す」





芹沢が縁の根性に、負けを認めた








芹沢が、縁の肩に触れると


限界だった縁は、フラリと意識を失う




倒れてきた体を抱きとめ、抱え上げる





「獣のような奴だな」





そう言って笑った





そして、試衛館の者が手当てをすると
申し出たが、まるで気に入ったものを
とられないように、抱え



「ワシが看る」








縁を連れて行ってしまった