次の日も僕たちは学校を休んで星の塔に行った。
同じ時間、同じ場所で。
僕は秘密基地を教えてあげた。
そしたらアキドリは僕に時計をくれた。
それはすごく格好良くて、ピカピカしていて、細くて長い秒針が、カチ、カチッと一定のリズムで正確に時間を刻んでいて、見るからに高そうだった。
「だめだよ」と言うと、アキドリは僕の唇に人差し指を当てて、悪戯っぽい目をして微笑んだ。
「パパの形見なの」と彼女は言った。
形見って何?
とは聞かなかった。
聞こうとしたら、キスをされた。
同じ時間、同じ場所で。
僕は秘密基地を教えてあげた。
そしたらアキドリは僕に時計をくれた。
それはすごく格好良くて、ピカピカしていて、細くて長い秒針が、カチ、カチッと一定のリズムで正確に時間を刻んでいて、見るからに高そうだった。
「だめだよ」と言うと、アキドリは僕の唇に人差し指を当てて、悪戯っぽい目をして微笑んだ。
「パパの形見なの」と彼女は言った。
形見って何?
とは聞かなかった。
聞こうとしたら、キスをされた。


