「いらっしゃい、じゃあ僕はお茶を淹れてくるよ」
律は部屋から出て行く、要は大きく手を振り自分が座っているソファーへ2人を招く
「丁度よかったー!早くこっち座って!律ぅ~俺、ココアがいいー!」
大きな声で言う要に対し「ハイハイわかった」と小声で律は返事をする。
淡々と当たり前の様に2人を迎え入れ、兄弟が座っていたソファーに4人が並び、お茶を飲んでいる。
「ん~♪やっぱり、律くんが淹れてくれる紅茶って美味しい!」

「いや…普通のインスタントだよ?」

「うん、でも凄く美味しい、それに何故か落ち着くのよね」

「ココアも美味しいよ!律」

……不自然で異様な風景に映る、だが4人にとってはごく自然で当たり前の事、2人は兄弟『藤城』のお隣さん『里見』の姉妹、部屋は二階だが屋根づたいに窓から入れる様になっている…何故か現在は手摺と梯子が設けられている…当人達も着けた記憶は無い…両親たちが仲が良いので小さな頃から何時も一緒な為、幼なじみというより家族に近い存在…
常に冷静で落ち着いた雰囲気がある姉の千尋は律と要の同い年であり同級生
活発で元気な性格、運動神経抜群な1つ年下の明音
両親が共に仕事上、海外へ出たりと家を空ける事が多くこのソファーの上が団欒の場となっている。
4人での楽しい時間が進んで行く…しかし、要が思い出し叫ぶ
「あー!律!忘れてたけど話があるんだよ、大切な話!皆いるから丁度よかった!あのね!」