私の勤め先から電車でふた駅。改札を出てすぐの大通りに沿って、だらだら歩いて約8分。
古びた看板が目印の、少しマイナーなファミリーレストラン。立地の割に、客入りは今日もイマイチだ。
お店に入って真っ直ぐ正面、窓際の4人席は、いつものように空いていて。
いつものように腰かけると、アルバイトの店員さんがいつものように注文を取りに来る。
「アボカドシュリンプサラダと…ドリンクバーで」
「かしこまりました」
代わり映えしないやり取りを済ませ、携帯のディスプレイに目を向ける。
メッセージの通知は1件。
弟の涼太(リョウタ)だ。
“テレビの配線、いつやったらいい?”
「…はァ」
小さくため息をついて、返事をする。
「来週の…土日、どっちかで、ヨロシク、っと」
送信ボタンを押して、机に携帯をコトンと置く。
微妙に古い有線のかかる店内には、学生らしいカップルが一組と、ファミリーが二組。
客の喧騒よりも、厨房の調理の音の方が大きいくらいだ。
それくらい、この店は静かで、落ち着いている。
個人経営のカフェのような雰囲気がある。
この雰囲気が、なかなかどうして、クセになる。
古びた看板が目印の、少しマイナーなファミリーレストラン。立地の割に、客入りは今日もイマイチだ。
お店に入って真っ直ぐ正面、窓際の4人席は、いつものように空いていて。
いつものように腰かけると、アルバイトの店員さんがいつものように注文を取りに来る。
「アボカドシュリンプサラダと…ドリンクバーで」
「かしこまりました」
代わり映えしないやり取りを済ませ、携帯のディスプレイに目を向ける。
メッセージの通知は1件。
弟の涼太(リョウタ)だ。
“テレビの配線、いつやったらいい?”
「…はァ」
小さくため息をついて、返事をする。
「来週の…土日、どっちかで、ヨロシク、っと」
送信ボタンを押して、机に携帯をコトンと置く。
微妙に古い有線のかかる店内には、学生らしいカップルが一組と、ファミリーが二組。
客の喧騒よりも、厨房の調理の音の方が大きいくらいだ。
それくらい、この店は静かで、落ち着いている。
個人経営のカフェのような雰囲気がある。
この雰囲気が、なかなかどうして、クセになる。