眠たい王女様は夢うつつに現実をみる





私と赤羽くんの距離は、あと10センチくらい。


だからこそ表情がよく見える。


苛立ち、怒り、焦り、





...そして、悲しみの表情が。



「勝手なこと言わんといてや!!!!!


俺のことなにしっとんの?なんも知らへんやろ!


だったら口出しせんといて!!!


あんたに、俺の気持ちはわからへん!」


「...」


「あんたにわかるんか?!


冷えきって、笑いの欠片もない家で、ひとり場を和ませなきゃって


毎日毎日、何年も!!


そうやって過ごしてきたから、今でもご覧のトーリのお道化役や!


望んでもない道化役を永遠と続けて...!


嫌でも、空気を壊すのがいややから、無理して続けて!


愉快なやつだなって言われる度、自分のことが嫌いになるんや...!


それでもつづけなアカンって!


...結局...結局俺は、誰にも理解されへんのや!!」




はあ、はあと苦しげに息をする赤羽くん。