...さっき。



一瞬、彼の瞳孔が、大きく開いたのが見えた。...はっきりと。



なにかを...多分、彼自身の闇を思い出したんだろう。




「...大丈夫なの」




手を、差しのべた。



私にも責任はあるし...



ただ、彼が過去を乗り越えるか、どうか。



そのために



この私の手を掴むか掴まないかは、彼しだい。





でもきっと...