眠たい王女様は夢うつつに現実をみる





「...確かに俺は強いよ?でも、

君らごときが俺の力を全て察せているとは

到底思えないな〜」


皮肉な口調でシエルは嘲笑する


「実力は知らないが、


月影を守れるほど強いのなら


喧嘩なんて容易いだろ」




相変わらず真っ直ぐな目で、


夏目はこちらを見つめていた。


やっぱり、彼らは分かっていない。


だって誰かを護るためじゃなきゃ、


喧嘩をする必要はないのだから...。


シエルも、きっと同じことを思っているのだろう。



「...逆だよ。


俺はるーを守るために強くなったんだ。


...意味、わかるよね?」



そこでようやく、


シエルの言う意味を悟っただろう。



「...それは...」


皆の視線が赤羽くんへと集中する。


聞く側に徹していた赤羽くんが


ゆっくりと口を動かす。


「守るために喧嘩を覚えたのに、


喧嘩をするために


るいやんを危険に近づけるのじゃ、


本末転倒...ちゅうことやな」




「そうだよ。


...だから俺は...俺達は煌月に入らない」