「...帰ったか」


琉衣の乗った車の姿が見えなくなったとき、


琉羽がぽつりと呟いた。



しゃら...



彼の手の中にあるのは、



細く華奢なチェーンの先に



サファイヤとダイヤの埋め込まれたプラチナの十字架



が付いているネックレス。






その手をくしゃりとにぎり


呟いた。



「...どこまで僕に嫉妬させれば気が済むのかなぁ琉衣はぁ...


こんなものつけて、



大事そうに、抱えて...







...許さない...許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない...


...許さない...死神の誰が、


こんなものプレゼントしたのかなぁ。



琉衣ぃ、琉衣が僕にキミを拘束させてるんだよ...?」