大好き 私は、お母さんにそう言った。 大好き 私は、お父さんにそう言った。 大好き 私は、双子の弟にそう言った。 私は、大好き...だった。 ...なのに...。 名前も知らない誰かが、手を抜いたせいで、 たったそれだけで、 もう、2度と、大好きとお父さんにもお母さんにも言えなくなっちゃった。 ...もう、泣くための涙さえ、でないよ。 カラッカラに乾いちゃった。 薄暗い廊下を来た通りに辿る。