眠たい王女様は夢うつつに現実をみる




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「...行ってらっしゃい、琉衣」


あれから時間は素早く進んで、


私は今、琉羽が待ってる家の前にいた。


待ち遠しくて、待ち遠しくて、待ち遠しかった。


「うん。行ってくる」


琉羽とは最近全然会ってなくて、


...寂しかった...。


ルナの運転するポルシェから下りると、


ルナはすぐには出発せずに、しばらく私をじっと、見つめていた。


「...ルナ?」


私が声をかけると、くしゃりと顔を歪める。



「...ねぇ琉衣。

...やっぱり、行かないでって言ったら、怒る?」


私はルナを見つめる。