眠たい王女様は夢うつつに現実をみる



「つけても、いい?」


「...ん」


シエルは、私の後ろから手を伸ばして華奢なチェーンを握る。


そして、ゆっくり留め具をはめた。


「...ほら、似合うよ、るー」


素直に、嬉しかった。


「るーの目と同じ、綺麗な碧色で、

たまたまショーウィンドウをみたときに、一目惚れしたんだ」


「...うれ、しい


...シエル、ありがとう」


私は、涙のあとを袖で拭いて、


シエルにゆっくり微笑んだ。


「...うん」