眠たい王女様は夢うつつに現実をみる





「シエル。嘘泣きはやめなよ。琉衣が困ってるでしょ」


ラウが使い終わった食器を運びながら、苦笑する。







「...なぁんだ〜バレてたか〜」



いつの間にかシエルの涙は引っ込んでいて、

その可愛い顔には、いつもの様にいたずらっぽい笑みを浮かべていた。


「...シエル」


「なぁに、るー?」


「涙は、ホントに泣きたい時に取っておかないと


...泣きたい時に泣けなくなる。から、嘘泣きダメ」



「...うん」


私に優しく微笑むシエル。