「じゃあ、月影ちょっと外で待ってろ」



カラカラカラカラ...



ざわめいていた教室内は教師が入ると同時にピタリと止んだ。



そして学級委員と思われる生徒が、号令をかけようとした。



「起りー...」



「あー佐伯今日はちょっと待て。
ホームルームの前に紹介する奴がいる
えーっとー月影入っていいぞー」



「...」



「今日からA組の生徒になる、月影だ
全員仲良くするように。月影、自己紹介」




教師に顎でうながされ、仕方なく前を向く。



「...月影琉衣です。よろしくお願いします」



教室は、再び教室が入る以前のざわめきを取り戻した。