はぁぁぁ!?
「何言ってるの?良くなんかない」
「えー?そうかなー?何か2人の間、ちょっと違った空気が流れてる気がしたんだけどなぁ…」
「えっ…」
うーん。と腕組みをしながら考えている花織ちゃん。
花織ちゃんが言う“違った雰囲気”というのが何かは分からないけど、
その時私の頭の中には、以前彼にされたキスの事が浮かんでしまって…
「うわぁぁぁぁぁ!!!」
「翠ちゃん!?」
必死にそれを振り払った。
思い出すなっ!!
あれは間違いっ!!
犬に噛まれたのと一緒!!!
デリートデリートデリートォォ!!!!!
「何やってんの。生田」
「あー!川島君だー!川島君、荷物少なくない?」
「芝関が荷物多過ぎなんじゃない?」
いつの間にか頭を抱えて屈みこんでいた私の隣で、花織ちゃんと川島君が和気あいあい(?)と話している。
あれ。
この2人知り合いなのね。
そんな私の視線に気付いたのか、花織ちゃんが、
「あ!川島君ね!2年の時同じクラスだったんだよ!」
と説明をしてくれる。



