先生は、「頂きます。」と手を合わせると美味しそうに自分のラーメンをすすり出す。
これは、余裕で2杯食べてしまう勢いだ。
––––––ぎゅーぐるるるるる…
すると、突然何かの鳴き声のような音が響き渡って、私は辺りを見回す。
へ?
なんの音?
気のせいだろうか…
ラーメンをすすっている人達の視線が皆私に向いている気がする。
–––––––ぐうぅぅぅ〜〜〜……
???
「ブハッ!」
「!?」
「お前腹に何か飼ってんの?」
え!?
私!?
咄嗟にお腹を押さえて、カーッと顔が熱くなるのを感じる。
嘘でしょ!?
恥ずかしい…。
穴があったら埋まってしまいたい。
「ん。」
「……は?」
私は、目の前の光景に眉を寄せる。
「あーんは?」
「はぁぁぁ!?」
先生は、器用にレンゲにミニラーメンを作り、私の口元にそれを近付けてきた。
「早く。溢れるだろ」
「しませんよ!」
するわけないでしょ!
そんな恥ずかしいこと!



