先生。あなたはバカですか?

その時は、このネックレスが似合う女性になっていたいって。


そうしたらきっと先生も、「似合うようになったな」って笑ってくれるって……。


………なのに。



この……



「不良教師ッッ!!!!」



–––––––––––ゴッ!!



私の額は、先生の額に見事クリティカルヒット。


「…ちょ、待て…おまっ…今頭突き……」


「あなたって人は……あんな…あんな美人な婚約者がいながら、教育実習生口説くとか……」


「…は?お前何言って……」


「すっとぼけないでくださいよ!!あなたは本っっっ当にバカなんですか!?たらたらたらたら女ばっかたらして!!

男なら、目の前の大切な女一人、これでもかってくらい幸せにしてみせたらどうなんですか!!!!」


涙がポトリ、図書室の絨毯へと落ちていく。


先生は、そんな私をただただ見つめている。


「あなたがそんなんだから…私は……っ」


「あっ…おい!生田っ」


私は先生を残し、図書室を走り去った。






***


分かってる。


分かってるよ。


あれは間違いなく、八つ当たりってやつだよ。


先生が記憶をなくしてしまったのは、先生のせいじゃない。


先生が森田先生と結婚してしまうのは、誰のせいでもない。