先生。あなたはバカですか?

「お疲れ様です。森田先生」


「お疲れ〜!川島君!どうだい?調子は?」


「ぼちぼちっす」


あぁ……。


森田先生、席に座ってしまったよ……。


「何突っ立ってんだ。お前も座れ」


「…う"……はい……」


逃げ出したい理由の張本人に座れと言われては、もう逃げようにも逃げられない。


しぶしぶ、川島君の隣の席へと座る。


「生田さんもお疲れ。授業の手応えどうだった?」


「うーん…。私も川島君と一緒で、ぼちぼちかな」


「何言ってるの!もっと自信もっていいのよ!今さっき、生田さんの授業は非の打ち所がないって話をしてたばっかりでしょ!」


「いえ。私なんてまだまだです。森田先生みたいに、生徒達の心に自然に入っていく事がなかなか出来なくて……。私、こんな性格なので、生徒達にとっつきにくいと思われないか不安で」


私が“いただきます”と言って手を合わせると、森田先生も一緒に手を合わせ、すぐにカツ丼を頬張り始めた。


「んーまぁ、確かに授業中の生田さんの表情、すこーしだけ硬いかもね」


これでも昔よりは大分マシになったと思ってる。


だけど、やっぱり今でも笑顔を作るのは苦手だ。


もう少し上手く笑顔が作れたら、生徒達の緊張も和らげてあげられると思うのに。