先生。あなたはバカですか?








12月24日。終業式。


体育館で行われた終業式の長くて退屈な校長の話にもあった通り、私達受験生はこれからやって来る冬休みにもクリスマスイブという名のイベントにも浮かれてなどいられない。


終業式が終わり通信簿が渡され、いつもより早い帰りのホームルームが終わると、みんなしばらく会えないクラスメイト達を名残惜しむこともなく教室から出ていった。


冬休みに入るという事は、とうとう受験へのラストスパートを切ったという事。


この冬が合否を分ける最大の勝負どころ。


みんな自分の事でいっぱいいっぱいなのだ。



私だってそうだ。


いくらランクを落とそうと、難関大への受験という事は変わりないわけで、ここで気を抜いてはいられない。


………と気合を入れ直したのも束の間。


「は?」


今しがた帰り支度を済ませたスクールバック。

その中で震えたスマホを手に取り、メッセージを確認すれば、ついそんな声が漏れてしまった。


【帰ったら俺んちに泊まる準備しとけ。夜迎えにいく】


こんな突拍子もないメッセージを送り付けてくる人間は一人しかいない。


【先生。あなたはバカですか?】