先生。あなたはバカですか?


雷撃に打たれたような衝撃に私の顔面は完全に崩壊だ。


どっかの有名な叫びを表現した絵みたいになっているだろう。


待て待て待て待て。


ニコッと笑ってる場合じゃないだろ!!


そこはもっとオブラートに包めたはずだろ!!


「あなた……何考えてるの……?」


お母さん。


こればっかりは、私も激しく同意です。


お母さんの顔は、みるみる鬼の形相になっていく。


もう……終わりだ……。


一方私は、今にも白目をむいて倒れそう。


「翠……。あなた、真面目に勉強に取り組んでいるかと思えば、私の目を盗んでこそこそと男にうつつなんか抜かして……自分が何をしているか分かってるの!?あれほどお父さんみたいにはなるなって言ったのに!何をバカみたいな事をしているの!?あなた自分の人生を棒に振る気!?」


「お母さん……」


「何でもっと勉強に集中しないの!?何でもっと頑張らないの!?何で私の言う事が聞けないの!?」


お母さんはヒステリックに喚き散らす。


こんなお母さん初めてだ。


ううん。


一度だけ……たった一度だけ見た事がある。





お父さんがいなくなる前日。


私は、リビングで言い争いをするお父さんとお母さんを見た。