「仕方ないです。元々、反発なんてした事なかったので。それに、偏差値だって前の大学からしたら下がってしまうし、お母さんに反対されるのも覚悟はしていました」
私は、自分の器に入った鶏団子を一口かじる。
「ちなみに、どこの大学にしたんだよ?」
「……Y大です」
「は!?Y大!?」
先生は、心底驚いている様子。
そりゃそうだ。
ついこの間まで、何の目的もなくただ偏差値の高い大学を目指していただけの私が、突然専門的分野の強い大学を目指すだなんて。
どういう心境の変化なんだと思っているのだろう。
「…お前、分かってるか?Y大って言ったら主に教師を目指すやつらが集まってる大学で……」
「分かってます。私、教師になりたいんです」
真っ直ぐ先生の瞳を見つめてそう言えば、先生は大きく目を見開き、完全に言葉を失っている様子。
でもきっと先生は、なんで?だなんて野暮な事は聞いて来ない。
分かっているはずだもの。
言わなくてもきっと伝わっている。
私がこの花を見つけられたのは、先生がいてくれたからだって事。



