「先生!?どうしたんですか!?どこか具合でも……」
そう言いきらない内に、心臓がドクンと跳ねた。
先生の顔色が真っ青だったからだ。
「……翠?何だよ…来てたのか……」
「私の事はいいんです!!先生顔色が……」
「あー…大丈夫。ただの偏頭痛だから。…さっき薬飲んだし、直ぐによくなる」
「……でもっ!」
「……膝」
「え?」
「膝……貸して」
私が答える間もなく、先生は少し体を起こすと私の膝を枕にしてまた目を閉じてしまった。
こんな弱々しい先生初めてだ。
いつもの憎まれ口ばかり叩く先生と同じ人だとは思えないくらい衰弱したその様子に、何だか不安になってしまう。
たかが偏頭痛でこんなにまでなるものなの?
私はそっと先生の頭に触れる。
“早くよくなれ”という思いを込めて、ゆっくりとその柔らかい髪を撫でる。
「……んな顔すんなよ。大丈夫だって。薬も大分効いてきたし。よくあるんだよ…疲れてきたりするとな。だから慣れてる。お前が心配する事なんて何もない」
私、よほど不安な顔をしているのかな。



