突き放されてしまうのが怖くて、彼の本心を知ろうとしなかったのは私じゃないだろうか?
先生は、いつも私にぶつかってきてくれたのに。
私に拒絶されても、いつも見放さないでいてくれたのに……。
それなのに私は、逃げてばかりいる。
先生はちっぽけな私の世界を壊してくれて、新しい世界でも私の手を握っていてくれる。
でも、私は……?
先生の本心も知らぬまま、“見損なった”と酷い言葉を吐いて……最低なのは私じゃないか。
「峰山先生!!!!」
「ん?どうし……うわっ!!」
峰山先生が持つ問題集の束の上に、自分の持っていた問題集の束を雑に重ねる。
「これは自分でお願いします!!」
「え!?生田!?ちょっ……」
そうして私は踵を返して、急いで元来た廊下を引き返した。
謝ろう!
ちゃんと謝ろう!
あの時酷い事を言ってごめんなさいって。
見損なってなんかいないって。
今度は逃げたりしないで、ちゃんと聞こう。
先生が考えている事をちゃんと教えてもらうんだ。
ねぇ先生。
先生の事が知りたいよ……。



