先生。あなたはバカですか?


私の席までやってきた峰山先生は、他のクラスの問題集と一緒にクラス全員分の問題集を抱えている。


それに加え、自分の持ち物まで持っているものだから、いくら男の人とはいえ重たそうだ。


数学科準備室……。


あの男がいる可能性がある。


だけど、中まで入らなきゃ会う事はそうないだろう。


「分かりました。手伝います」





「生田さ、翔太と喧嘩でもした?」


–––バサバサバサ


峰山先生の抱えていた荷物を3分の1ほど持って峰山先生の後をついて歩いていれば、突然そんな事を言われ、私の手からは問題集達が滑り落ちる。


「なななな何を突然……!!」


「あはは。悪い悪い!大丈夫か?」


私は、慌てて問題集を拾うも心臓はバクバクいっている。


そうだった……。


この人、私と岩田先生の関係を全て知っているんだった……。


もしかして、今回の事も?


落ちた問題集を拾い終えれば、私達はまた歩き出す。


今度は肩を並べて。


峰山先生は、辺りに誰もないことを確認すると話を続けた。


「ここの所、翔太の機嫌が悪くてさぁ。取っ付きづらくて困ってるのよボク」


峰山先生は、わざとらしく鼻をすすってみせる。